認知行動療法によるパニック障害の解決 83

ある女子高校生はパニック障害の呼吸困難に対する思い込みの誤りを明らかにして、正すために「呼吸困難に対するリハーサル法」を行いました。それは、三つのリハーサルを行うものでした。

その呼吸困難に対するリハーサル法は、「自分はいまゆっくりと息を吸えるか?」からスタートして、「自分はいまその息を止められるか?」最後に、「自分はいまスムーズに息を吐けるか?」で完了します。

リハーサル法を行って、高校生は現実には自分はいま呼吸困難な状態ではないことを実感しました。その呼吸困難な状態ではないことの実感こそが、呼吸困難に対する思い込みの誤りを明らかにして、正すために真に必要なものでした。そしてそれが高校生のこころの否定的なイメージの、再構成のためのスタートラインになりました。

次回に、さらに述べます。